虎に翼(朝ドラ)結婚式の歌はモンパパ!歌詞の内容と寅子の怒りの理由も

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2024年4月より放送が開始したNHK朝の連続テレビ小説『虎に翼』


2024年4月4日に放送された第4話では、主人公・猪爪寅子の親友である花江と、寅子の兄との結婚式の様子が描かれました。

祝福と笑顔が溢れる会場ですが、寅子はどこかしっくりきません。



やはり、結婚の先に幸せがあるとは思えないのです…


そんななか、披露宴の会場で寅子が披露した歌の内容が、大きな注目を集めています。

\この記事を読んでわかること/

・虎に翼(朝ドラ)結婚式の歌は「モン・パパ」
・参列した女性が“スンッ”となってしまう歌詞の内容とは?
・この曲をあえて選んだ寅子の意図は?



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虎に翼(朝ドラ)結婚式の歌はモンパパ!

NHK連続テレビ小説『虎に翼』の主人公・猪爪寅子は、銀行マンの父親と専業主婦の母親の間に生まれた女学生。


家に出入りする書生・佐田優三に弁当を届けた際に、「女性は結婚すると無能力者になる」という聞き捨てならない講義の内容を耳にしたことがきっかけで、さらに結婚への疑問と反発心を増していきます。


そんな複雑な胸中のなか執り行われた親友・花江と、寅子の兄・直道との結婚式。

酔っ払ってテンションが上がった父親から無理やり壇上に連れ出され、一曲歌うように求められた寅子は、「うちのパパとうちのママが喧嘩して〜」と歌い出します。

皮肉な内容があまりに物語とクロスしているため、このドラマのために書き下ろされた曲かと思いましたが…



実は昭和初期にレコードがリリースされ大ヒットした、実在する楽曲です。


寅子が結婚式で披露した歌の原曲は、

1930年公開のフランス映画『巴里っ子』の劇中歌』で登場した、シャンソン「C’est pour mon papa」

がもとになっています。

シャンソンとは、フランスで当時流行っていた歌謡曲のこと💡

もともとは外国映画の劇中歌だった「モン・パパ」ですが、当時シャンソンを積極的に取り入れていた宝塚歌劇団がステージ曲に取り入れたことで知名度が急上昇。

さらに、喜劇王として名を馳せたエノケンこと榎本健一らが、昭和7年2月に同曲をレコードでリリースしたことで、一気に大衆にも人気が広がりました。


一体どんな楽曲なの?歌詞の内容は?

歌詞の内容と寅子の怒りの理由も

「モン・パパ」の歌詞の内容は?

男性を立てているように見えて、寅子の母・はるにたじたじな御一行…笑


寅子が親友と兄の結婚式で披露した曲「モン・パパ」は、ひと言で言うなれば

母強しのかかあ天下

を、歌った楽曲です。

著作権の関係もあるため、実際の歌詞を載せることはできませんが、要約すると以下のような内容になっています。


うちの両親が喧嘩したとき

声を荒げるのはいつもママ
妙な声で謝るのはいつもパパ

父親はいつも帰りが遅くて、母親はすぐ感情的になる

手がつけられなくなって声を荒げるのはいつもママ
頭を下げて謝るのはいつもパパ


実際の歌詞はもっと直接的で過激な表現ですが、いわゆる「かかあ天下」の家庭をコミカルに歌った内容となっています。

現代であれば「うちの家も母親の方が強いよ~」なんて声が聞こえてきそうですが(笑)



外で働くにも夫(男性)の許可がいる…

そんなことが法的にも認められていた男性優位の当時としては、かなり斬新な歌詞だったのではないでしょうか。



依然男尊女卑の風潮が色濃く残されていた昭和初期においても、法的には男性優位、公の場では男性を立てつつ、家庭内では実は母が父を尻に敷いている…




そんななんとも滑稽な構図は、実は珍しくなかったのかもしれません。


結婚式というめでたい宴席の場で、寅子がこの曲を選んだ意図はなんだったのでしょうか。



なぜこの曲を歌ったのか

歌声にこめられた怒りの意味とは…


寅子が結婚式の場で「モン・パパ」を歌ったのは、

・周囲から求められる「したたかさ」への疑問
・法的には男性優位でありながら、実は家庭では女性優位という現状の皮肉
・男尊女卑の思想が根づいた世の中への怒り

が込められていたのかもしれません。



寅子のモデルとなった三淵嘉子さんも、「モン・パパ」が十八番だったのだそう!
実際に、寅子のような葛藤を抱えて歌っていたのかもしれませんね。


劇中のナレーションからも、寅子の心の底から湧いてくる、静かな怒りが感じられますね。

「というか、なんだ。したたかって。なんで女だけニコニコ、こんな周りの顔色うかがって生きなきゃいけないんだ?なんでこんなに面倒なんだ!?」
「なんでなんだ?!」

寅子が歌いだすと、席を立って陽気に踊り出す男性陣。

小さな男の子も、つられて一緒に席を立ちはしゃぎだします。


一方で、女性は席についたまま上品に手拍子をして合わせるだけ。

女の子が席を立とうものなら、「よしなさい」と母親に制止されます。

めでたい結婚式の場ですら、「男性は好き勝手に振る舞い、女性はそれを黙って見つめる」構図が出来上がっているのです。

しかも、それらは幼い頃から親の教育によって根付いていくー・・・

そんな現状を目の前にして、寅子は耐えられなくなったのかもしれません。


寅子の熱唱に会場が盛り上がるなか、苦笑いを浮かべて今にも溢れそうな怒りの涙を堪える寅子の表情が、とても印象的な場面でした。

まとめ

今回は、以下の内容についてご紹介しました。

・虎に翼(朝ドラ)結婚式の歌は「モン・パパ」
・参列した女性が“スンッ”となってしまう歌詞の内容とは?
・この曲をあえて選んだ寅子の意図は?

・「モン・パパ」の原曲は1930年に公開されたフランス映画『巴里っ子』がもとになっている。
その後、宝塚歌劇団が劇中歌に採用し、さらにエノケンこと榎本健一がレコードをリリースしたことで、大衆に広がっていった。

・歌詞の内容は「かかあ天下」な家庭を、子供の目線から歌った」もの。

・寅子が宴席でこの曲を歌った理由は、

宴席の場ですら当たり前に広がる、男性優位の現状にうんざりしたため
表では男性を立てながらも、家庭では女性が優位という皮肉
女性ばかりが「我慢」「周囲の顔色を窺い合わせる」ことへの怒り


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